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※こちらは「情報編」です。「書評編」もお見逃しなく!!
児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、
M E N U
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特別企画 |
やまねこ翻訳クラブ出身翻訳家対談――「持ち込み」について
児童書翻訳家を目指すメンバーとともにやまねこ翻訳クラブを立ち上げ、今ではプロとして活躍する内藤文子さんと宮坂宏美さん。今回は、おふたりのデビューのきっかけともなった、出版社への「持ち込み」について語り合っていただきました。
【内藤文子(ないとう ふみこ)さん】 上智大学外国語学部卒業。翻訳家兼3人の男の子の母。野球を愛し、いつかは野球がらみの楽しい作品を訳したいという野望も……。 【宮坂宏美(みやさか ひろみ)さん】 弘前大学人文学部卒業。翻訳家。毎年恒例のハワイ旅行が何よりの心の洗濯。現地では休暇を楽しみながらも、行きつけの書店で原書をあさるしっかり者。 |
■デビュー前の持ち込みは、体当たりの連続だった
出版社への持ち込みにかなり積極的なおふたりですが、初めて出版社にアプローチした時のことをおしえてください。
【内藤さん】(以下【内】)初めての持ち込みは1994年。当時、やまねこ翻訳クラブはまだなくて、翻訳に関することは、主に「翻訳の世界」(現在の「eとらんす」/バベル・プレス)から学んでいました。持ち込みのことも、記事で読んで知識としては知っていましたが、自分でもしてみようという気になったのはひょんなきっかけからでした。以前、夫の仕事の関係でアメリカに滞在していたことがあり、その時にたくさんの児童書に触れて、中でもスピード感のあるドナルド・クリューズの絵が大好きになりました。そして帰国後のある日、近所のダイエーに買い物に行ったら、なぜかクューズの原書が置いてあったんです。スーパーのダイエーにですよ! これはもう“持ち込みなさい”という天の声だと思いました。さっそく訳し、クリューズの訳書を出しているH社に電話で売り込みました。結果は黒星。いきなりの電話ですし、原書片手にしどろもどろな話しかできませんでしたから当然です。そこで今度はシノプシスを書き、自分なりの手順も踏んで、F社に持ち込みました。
【宮坂さん】(以下【宮】)F社といったら、老舗の大手じゃないですか!
【内】 無謀ですよね(笑)。葉書でこんな作品を持ち込みたいと知らせた後、全訳、原書のコピー、シノプシスを送りました。しばらくしてから電話してみますと「いい作品だけどストーリー性に乏しい」などと、とても丁寧に応対してくれたんです。その上、なんとリーディングをやってみませんかとおっしゃっていただいて……。
【宮】 すごい! やりましたね。
【内】 でも当時はリーディングのリの字も知らなかったので、怖くなって断ってしまいました。今考えると、もったいない話です。その後も、何社かにあたっては砕け散っていましたが、ある時大学の先輩に「児童書の翻訳をしたい」と話したところ、「知り合いでそういう仕事をしている人がいる」といって、ある翻訳家の方を紹介してくださったんです。その方の紹介で徳間書店に持ち込みをすることができました。すぐには実らなかったのですが、1年半ほどしてから絵本の下訳の仕事をいただくようになり、50〜60冊ほどこなしたところで『宇宙人がきた!』を訳すことになりました。宮坂さんも訳書が出る前からよく持ち込みをしていましたよね。
【宮】 してましたね。でも、初めは作品の「持ち込み」ではなく、仕事をくださいという「売り込み」でした。地方にいた頃に教わっていた翻訳家の先生からK社の下訳の仕事をいただいたことがあったので、結婚して上京した時、思い切ってそのK社に手紙を出したんです。編集長から丁寧な断りの葉書がきたのですが、返事をいただけたことだけで感激しました。でも、無謀でした。当時はシノプシスだって一度も書いたことがなかったんですから……。それからやまねこ翻訳クラブの勉強会に参加し、シノプシスの書き方を学びました。勉強会の後、折りよく「翻訳の世界」で出版社別にシノプシスの課題を出すという企画があり、小峰書店の時に挑戦しました。その時、講評で名前を出して褒めていただいたんです。
【内】 ひとつの出版社が月に1冊ずつ、3か月連続で課題を出していたんですよね。
【宮】 ええ。それで何度か名前を載せていただいたので、これはチャンスと思って小峰書店に手紙を出しました。しばらくして電話をかけると「宮坂さんですね。リーディングをお願いしようかと思っていたんですよ」といわれて大喜び。そのあと、こちらの本の好みをまた手紙に書いて送ったところ、とうとう原書が送られてきました。書いたシノプシスは郵送せずに持参したのですが、それからだいたい1〜1か月半ごとに行ってシノプシスを納品し、次の本を受け取るというサイクルができました。で、実はその度にちゃっかり持ち込みもしていました。
【内】 『サラの旅路』は自分で持ち込んだものですか?
【宮】 そうです。いつものように伺ったら、「宮坂さん、いつも未訳書を紹介してくれるけど、自分で訳したいんですよね?」と聞かれて、「はい」と答えました(笑)。
【内】 素直に答えたほうがいいですよね。編集者のいったことについてあれこれ憶測して悩む人は損ですね。こまかい失敗をいちいち気に病むのもやめたほうがいい。わたしは恥ずかしい失敗が色々あるけど、気にしないことにしています。
■今思うと、断られてよかった……
初めからかなり積極的に行動なさっていたのですね。今振り返ってみて、持ち込みビギナーに伝えておきたい反省点などなにかありますか?
【内】 初めから訳書を出すとは考えずに、リーディングの仕事をもらうきっかけ作りのような気構えでいたほうがいいかもしれないですね。
【宮】 自分を棚に上げるようですが、洋書も読まず、シノプシスも書けない状態で出版社を訪ねると、悪い印象をあたえるだけで終わってしまう可能性があります。実力がある程度備わってからでないと、仕事を受けたとしても迷惑をかけてしまうし……。今だからいえますが、上京したての時、K社に断られて本当によかったと思います。あの頃の自分は、今から思うとド素人だったので。やまねこ翻訳クラブでシノプシスを勉強したのは大きかったです。まったく「やまねこ」のおかげです。
■訳書が出てからは持ち込みやすくなった
訳書を出されてからも、持ち込みは変わらずに続けていらっしゃいますか?
【宮】 はい、続けています。訳書が出てからは持ち込みがしやすくなりました。訳書が名刺代わりになるので。『ジャングルの国のアリス』の持ち込み先だった未知谷は、知り合いのフリーの編集者に紹介していただいたのですが、訳書があったおかげで、すんなり話を聞いてもらえたような気がします。
【内】 わたしも、持ち込みは続けています。訳書が出てからは第1ステージクリアという感じで、出版社の敷居は低くなりました。今は、その本を世に出したいという気持ちはもちろんですが、出版社とのつながりをつくり、編集者に自分のカラーや好みを知ってもらうきっかけになればという思いもあって、持ち込みをしています。
■断られたら「次、いこう」の精神で前進する
持ち込みはそう簡単には成功しませんよね。断られたら、食い下がったりするのですか?
【内】 当然断られることが多いですが、食い下がったりしないで、もう次のことへと頭を切り替えます。別の出版社では気に入ってもらえるかもしれないですから。それと、だめだったら「次、いこう」といえるぐらい、持ち込み用のストックを持っておくといいですよ。はっきりとした返事をもらえず、そのまま忘れられてしまうこともあります。あきらめきれない本の場合には、もう1冊買って、別の出版社に持って行きます。
【宮】 そういうことがあるので原書を持って行かないという人もいますが、わたしは持って行くことにしています。催促しても返してもらえない時は「あげた!」と思うことにする(笑)。
【内】 やっぱり実物をみせたいですから。持ち込みの原点って「ねえ、みてみて」の精神でしょ。
【宮】 そうですよね。だから持ち込むのは自分が本当に気に入った本です。埋もれさせたくない作品。
【内】 自分が「おもしろかった」というのが選書の一番の基準です。
【宮】 だけど、それだけの思い入れはあっても、預けたらその本のことは忘れて次のことを考えたほうがいいですよ。1冊にこだわって何度もどうなったかを問い合わせるのは逆効果。「急ぐならお返しします」といわれかねないですからね。とにかくどんどん前進する。
【内】 そうそう、探して、読んで、書いて!
■持ち込む原書はこうやって探す
「探して、読んで、書いて!」が持ち込みの3原則ということですね。ところで、紹介したい原書探しは、どのようにされていますか?
【宮】 原書はやはり、手にとってみたいので、年に1回行くハワイで児童書の棚をあさります。
【内】 わたしも、現在夫が単身赴任しているシドニーを訪れる度に、書店あさりをしています。でもいまはオンラインでも買えるから便利になりましたね。
【宮】 本当に、たった数年の間にすっかり変わってしまいました。『サラの旅路』の原書は "The Horn Book" で見つけて、アマゾンで取り寄せたのですが、当時はアマゾンジャパンがなく、送料も日数もかかってしまって……。
【内】 "The Horn Book" などの書評誌を参考にしていい本を探すという手もありますよね。
【宮】 それから、好きな作家を追ったり、好きなテーマで追ったりしてもいい。
【内】 うーん、野球関連の本は多すぎて困ってしまう(と、うれしそうな顔)。
【宮】 だけど、大作家や、有名な翻訳家が既に訳を手がけている作家の作品だと持ち込むのは難しいと思います。
【内】 絵本についてはどの出版社も検討しつくしている感があるので、さらに厳しいかもしれません。
■持ち込む前には最低限の調べものを
持ち込みをする時に注意していることはありますか?
【宮】 版権が空いているかどうかが気になるところですが、国会図書館などのホームページで検索して邦訳がなければ、それについてはまず大丈夫ではないでしょうか。ただし、原書が出版されてから数年たっている場合ですが。それと、アマゾンの書評の件数と星の数は参考になります。『盗神伝1』の原書はアマゾンの書評の数がかなり多かったのでシノプシスに書きました。編集者もアクセスしてみて「本当だ」と驚いていました。
【内】 アマゾンからの情報は簡単に手に入りますからね。版権については、個人で厳密に調べるとなると難しいですが、邦訳の有無など持ち込む本について最低限のことは調べておきたいです。
【宮】 出版社の傾向によって持ち込む本を考えるというのも大事ですね。そのためには出版社について調べないといけない。今は、各社のHPがあるから便利になりました。それと実際に連絡を取る時ですが、初めての出版社にはいきなり電話をしないほうがいいと思います。自己紹介と作品の概要を書いて手紙を出して、しばらくしてから電話するのがいいのではないでしょうか。手紙も編集部御中ではなく、担当の編集者を調べて、個人宛てに出せれば一番いいですね。
【内】 ところで、宮坂さんは今まで何冊ぐらい持ち込みをしました?
【宮】 7社で20冊ぐらいだと思います。内藤さんは?
【内】 わたしも7社。でも、何冊かはもうわかりません。
【内】【宮】 おたがい、よくやること。(笑)
《 内藤さんの最新刊・近刊情報 》
最新訳書は“晴れた日の遊園地みたいに(訳者あとがきより)”楽しさいっぱいのファンタジー『アビーと光の魔法使い』(マイケル・モロイ作/徳間書店)。現在は、ローレンス・イェップの小学校中学年向けの読み物を翻訳中。今年中には出る予定となっている。サンフランシスコのチャイナタウンが舞台の、コミカルな作品だ。
《 宮坂さんの新刊・近刊情報 》
ニューベリー賞オナー(次点)に選ばれた『盗神伝1』(メーガン・ウェイレン・ターナー作/金原瑞人共訳/あかね書房)が3月に刊行された。続編の『盗神伝2』が7月に、『盗神伝3』が9月に刊行予定。また、チョコレートの大好きな男の子が主人公の『チョコレート・フィーバー』(仮題)が今年中にポプラ社から出版予定となっている。
(注)『盗神伝1』は本誌今月号書評編「注目の本」にレビュー掲載。
(文責 大塚典子)
(編集注)タイトルの巻数に使われているローマ数字は機種依存文字のため、本誌では算用数字で表記しました。
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展示会/セミナー・講演会情報 |
―― 展示会情報 ――
◎古河歴史博物館・古河文学館「子供の王国 絵本黄金時代展」 | |
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所在地: |
茨城県古河市中央町3-10-56(歴史博物館) 茨城県古河市中央町3-10-21(文学館) |
電 話: | 0280-22-5211(歴史博物館)・0280-21-1129(文学館) |
会 期: | 平成15年5月5日(月)まで |
休館日: | 4月21日(月)、25日(金)、28日(月)、30日(水) |
入場料: | 一般・大学生500円 高校生・中学生・小学生100円 |
内 容: | 幼児向けの絵雑誌「コドモノクニ」を中心に、1920年代の童画や児童文学を紹介。 |
参 考: | http://www.city.koga.ibaraki.jp/bungaku/kodomonooukoku/index.htm |
◎ナルニア国「絵本の魅力 コールデコット賞作品に見るアメリカ絵本の変遷」 | |
所在地: | 東京都中央区銀座4-5-1 教文館8階 |
電 話: | 03-3563-0730 |
会 期: | 平成15年4月30日(水)まで (無休・入場無料) |
休館日: | 火曜日(祝祭日のときは翌日休館) |
内 容: | 優れた絵本の画家に贈られるアメリカのコールデコット賞を受賞した作品を紹介するほか、この賞の名前の由来となった19世紀のイギリスの絵本作家ランドルフ・コールデコットの絵の魅力を解説。 |
参 考: | http://www.kyobunkwan.co.jp/Narunia/event.html#eventafter |
◎スパイラルガーデン「私なえほん展 絵本ごころのつくりかた」 | |
所在地: | 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1階 |
電 話: | 03-3498-1171(実行委員会) |
会 期: | 平成15年4月22日(火)から5月6日(火)まで (無休・入場無料) |
内 容: | 懐かしい絵本や著名人が選んだ絵本、チャペック兄弟に代表されるチェコの作家の絵本を紹介する。またプレイステーション2の絵本製作ソフト「どこでもいっしょ 私なえほん」の体験もできる。 |
参 考: | http://www.spiral.co.jp/event/index.html |
上記以外のものもやまねこ翻訳クラブのホームページで随時紹介しています。 先月号で、「絵本の樹美術館」の入場料の記載に誤りがありました。 |
(笹山裕子/清水陽子)
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―― セミナー・講演会情報 ――
◎大阪市立中央図書館「児童文学と私――つくり手として伝えたいこと」 | |
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講 師: | さくまゆみこ(翻訳家、編集者) |
場 所: | 大阪市立中央図書館大会議室(〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江4-3-2) |
日 時: | 平成15年4月26日(土)14:00〜16:00(13:30開場) |
参加費: | 無料 |
申込み: | 当日申込み先着順300名まで |
問合せ: | 大阪市立中央図書館 TEL(06-6539-3300) |
詳 細: | http://www.oml.city.osaka.jp/topic/kodomo2003.html#jigyo |
◎大阪府立国際児童文学館「2002年に出版された子どもの本」 | |
講 師: |
西村寿雄(科学読物研究会・仮説実験授業研究会) 川内五十子・小松聡子・土居安子(国際児童文学館司書及び専門員) |
場 所: | 大阪府立国際児童文学館(〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園10-6) |
日 時: |
展示 平成15年4月28日(月) 12:00〜17:00 29日(火) 13:00〜16:00 解説 13:00〜第1部 「絵本・低学年読物」 14:00〜第2部 「中・高学年読物」 15:00〜第3部 「知識の本」 両日とも同じプログラム |
参加費: | 1部300円、2部500円、3部700円 |
定 員: | 各部先着50名 |
申込み: | TEL(06-6876-8800)/FAX(06-6876-8686)/E-mail([email protected])/国際児童文学館カウンターで申込む。 |
問合せ: | 大阪府立国際児童文学館 TEL(06-6876-8800) |
詳 細: | http://www.iiclo.or.jp/event/special/kouzakouenkai.htm |
◎クレヨンハウス 子どもの本の学校「書いてきたこと 書きたいこと」 | |
講 師: | 那須正幹(児童文学作家) |
場 所: |
クレヨンハウス東京店(東京都港区北青山3-8-15) 劇団ひまわりビル(大阪府吹田市江坂町1-18-2) |
日 時: | 東京 平成15年5月17日(土) 大阪 5月10日(土) 16:00〜17:30 |
参加費: | 2500円(会員は無料) |
定 員: | 東京 120名 大阪 120名 |
問合せ: | 東京店 TEL(03-3406-6492) 大阪店 TEL(06-6330-8071) |
その他: |
非会員は、当日の朝11時から子どもの本売場にて販売される当日券を購入。 会員のみで定員に達した場合は立ち見になることもあり。 |
◎長崎絵本セミナリヨ「絵本について17」(本年度全6回講座の第1回) | |
講 師: | 長谷川集平(絵本作家・ミュージシャン) |
場 所: | 活水学院ラッセル記念館(長崎県長崎市東山手町1-50) |
日 時: | 平成15年5月10日(土) 14:00〜 |
参加費: |
1回一般2500円 学生2000円 中高生1000円 年会費(6回分)一般12000円 学生10000円 中高生5000円 |
問合せ: | TEL(095-830-1163、090-5299-4289) 担当 高井良(たかいら) |
詳 細: | http://www.cojicoji.com/ehon/yotei.html |
(竹内みどり/早川有加)
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お菓子の旅 第22回 |
―― イタリアの伝統的なお菓子 ―― 〜ビスコッティ〜
Then we stopped and helped Mrs. Gambini weed her herb garden and went into the house for biscotti, which are thick dry cookies that are pretty good dipped in milk. Polly Horvath |
ビスコッティは「2度焼いた」という意味のとおり、2度焼きして中まで乾燥させる固めのビスケット。イタリア・トスカーナ地方を代表するお菓子で、家庭で朝食用につくられたり、パン屋さんで量り売りされたりして、おなじみの食べ物となっています。トスカーナ地方の甘口ワイン、ヴィンサントにひたしていただくのが伝統的な食べかたですが、エスプレッソやカプチーノ、紅茶、ミルク、ココアなどにつける方法もあり、ビスコッティの固い生地によく合います。
ビスコッティの語源はラテン語の「ビスコトウム・パネム(2度焼いたパン)」とされ、13世紀ごろから何世紀にもわたってつくられてきたといわれています。何か月も航海をする船員にはうってつけの保存食で、あのコロンブスも好んで食べたという言い伝えもあるとか。
そんなビスコッティが出てくる "When the Circus Came to Town" は、アメリカの小さな町に住む11歳の女の子が主人公。隣に引っ越してきた元サーカス団員一家の男の子と心を通わせ、団員たちを町から追いだそうとする人々を説得しようとします。作者ポリー・ホーヴァートは得意のナンセンスやユーモアをたっぷりまぜこんで、味のあるお話に仕上げています(本誌今月号書評編「注目の本〈未訳読み物〉」参照)。
イタリア出身の元空中ブランコ乗りの家で、主人公の女の子はビスコッティをミルクにひたして食べました。みなさんなら、何にひたしますか?
*-* ビスコッティの作り方 *-* |
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★参考文献・ウエブサイト |
(早川有加/竹内みどり)
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読者の広場 |
―― 海外児童文学や翻訳にまつわるお話をどうぞ! ――
このコーナーでは、海外児童書にまつわるお話、ご質問、ご意見等を募集しています。[email protected] までお気軽にお寄せください。 |
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●編集後記●
「持ち込み」経験談、聞くと楽しく参考になりますが、エネルギーが必要だということも伝わってきます。(さ)
発 行: | やまねこ翻訳クラブ |
発行人: | 竹内みどり(やまねこ翻訳クラブ 会長) |
編集人: | 林さかな(やまねこ翻訳クラブ スタッフ) |
企 画: | 蒼子 河まこ キャトル きら くるり さかな 小湖 Gelsomina sky SUGO Chicoco ちゃぴ つー 月彦 どんぐり なおみ NON ぱんち みーこ みるか 麦わら MOMO ゆま yoshiyu りり りんたん ワラビ わんちゅく |
協 力: |
出版翻訳ネットワーク 管理人 小野仙内 ケンタ ち〜ず ながさわくにお BUN ベス |
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