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月刊児童文学翻訳

─2003年6月号(No. 51 書評編)─

※こちらは「書評編」です。「情報編」もお見逃しなく!!

児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、
電子メール版情報誌<HP版>
http://www.yamaneko.org/mgzn/
編集部:[email protected]
2003年6月15日発行 配信数 2,620


「どんぐりとやまねこ」

     M E N U

◎賞情報
2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表

◎特集
カーネギー賞・グリーナウェイ賞候補作レビュー

★カーネギー賞
"Ruby Holler" シャロン・クリーチ作
"Up on Cloud Nine" アン・ファイン作
"The Edge" アラン・ギボンズ作

★グリーナウェイ賞
"Albert Le Blanc" ニック・バターワース文/絵
"The Kiss That Missed" デビッド・メリング文/絵
"Who's Afraid of the Big Bad Book?" ローレン・チャイルド文/絵

◎注目の本(邦訳絵本)
『キスなんてごめんだよ!』 エマ・チチェスター・クラーク文・絵

◎注目の本(邦訳読み物)
『チェンジリング・チャイルド』 ジュリー・ハーン著

◎子どもに語る
第5回 南国の夜に灯すおはなしのろうそく



賞情報

―― 2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表 ――

 

 6月10日、ボストングローブ・ホーンブック賞が発表された。★Winner(受賞作)、☆Honor(次点、各部門2作品)は以下の通り。受賞作の詳細については7月号に掲載予定。

 

【フィクションと詩】(Fiction and Poetry)

★"The Jamie and Angus Stories"
written by Anne Fine, illus. by Penny Dale  (Delacorte)

☆"Feed"
by M. T. Anderson (Candlewick)

☆"Locomotion"
by Jacqueline Woodson (Putnam)

【ノンフィクション】(Nonfiction)

★"Fireboat: The Heroic Adventures of the John J. Harvey"
by Maira Kalman (Putnam)

☆"To Fly: The Story of the Wright Brothers"
by written by Wendie C. Old, illus. by Robert Andrew Parker (Clarion)

☆"Revenge of the Whale: The True Story of the Whaleship Essex"
by Nathaniel Philbrick (Putnam)

【絵本】(Picture Book)

★"Big Momma Makes the World"
written by Phyllis Root, illus. by Helen Oxenbury (Candlewick)

☆"Dahlia"
by Barbara McClintock (Foster/Farrar)

☆"Blues Journey"
written by Walter Dean Myers, illus. by Christopher Myers (Holiday)

 

【参考】
◇ホーンブック公式サイト

◆ボストングローブ・ホーンブック賞受賞作品リスト(やまねこ翻訳クラブ 資料室)

◇"Fireboat: The Heroic Adventures of the John J. Harvey" レビュー
  (「月刊児童文学翻訳あるふぁ」2003年2月号/有料、1部100円)
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2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU

 

特集

―― カーネギー賞・グリーナウェイ賞候補作レビュー ――

 

 本誌5月号書評編で、本年度のカーネギー賞候補7作品とグリーナウェイ賞候補8作品のタイトルを速報した。6、7月の2号で、すべての候補作のレビューをご紹介する予定。今月は両賞の候補作から3作品ずつを取り上げる。
 なお、カーネギー賞候補の "The Dark Horse" とグリーナウェイ賞候補の "That Pesky Rat" については、本誌バックナンバーを参照のこと。レビューは、特に記載がないものは英国版の本を参照して書かれている。
 受賞作の発表は7月11日。

【Highly Commended と Commended について】
 カーネギー賞及びグリーナウェイ賞では、受賞作以外の候補作の中から、特別推薦作品(Highly Commended)と推薦作品(Commended)が選ばれる。本誌レビュー及びやまねこ翻訳クラブ資料室の作品リストでは、これらを Highly Commended(またはHC)、Commended(またはC)と表記している。

 

【参考】
◇カーネギー・グリーナウェイ両賞サイト

◆候補作 一覧(本誌2003年5月号書評編)

◇カーネギー・グリーナウェイ両賞について(本誌1999年7月号書評編「世界の児童文学賞」)

◆"The Dark Horse" のレビュー(本誌2002年11月号書評編)

◇"That Pesky Rat"(『ペットになりたいねずみ』)レビュー
 (本誌増刊号 No.3 ローレン・チャイルド特集号)

 

********************************
★カーネギー賞(作家対象)候補作
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『ルビー色にかがやく森』(仮題)
シャロン・クリーチ作

"Ruby Holler" by Sharon Creech

Bloomsbury 2002, 320pp. ISBN 0747560293(UK)
HarperCollins Children's Books 2002, 320pp. ISBN 0060277327(US)

(このレビューは、US版を参照して書かれています)

 ダラスとフロリダは男女の双子。生まれて間もなく孤児院に引き取られ、13歳になるまでそこで育った。院長夫婦からやっかい者扱いされ、何度となく里子に出されてはそのたびにトラブルを起こして送り返される。「大人なんて罰や暴力でばかり抑えこもうとする人間」、そんな思いが染みついていたふたりに、新たな里子の話が舞いこんだ。〈ルビー・ホラー〉と呼ばれる山あいの森にすむ老夫婦、ティラーとセイリーから、夫婦別々の旅にひとりずつついてきてほしいという申し出があったのだ。老夫婦の元に引き取られ、出発の準備をするうちに、旅行の練習として2組に分かれ川と森へキャンプに行くことになる。老夫婦に心を開けないまま出発したふたりは……。

 これまで支えあって生きてきた双子、そして老夫婦が、初めて離れ離れになる。出発までの4人の複雑な思い、離れてあらためて気づく互いの存在の大きさ、そして川での事故……。目の離せない展開のいっぽうで、孤児院長の強欲な面、院長に手を貸す謎の男の行動が語られ、ストーリーに立体感が加わっている。また何といっても印象に残るのは、広い心でありのままの双子を受けとめる、老婦人セイリーの温かな人柄だろう。双子の心の中には「信頼」という文字がくっきりと浮かび上がってくる。優しさに包まれ、美しい森に抱かれるうち、読者の心もいつしか解きほぐされてゆく。

(清水陽子)

【作】Sharon Creech(シャロン・クリーチ)

 1945年、米国オハイオ州生まれ。『めぐりめぐる月』(もきかずこ訳/講談社)で1994年度ニューベリー賞を受賞、"The Wanderer" で同賞オナー(次点)およびカーネギー賞候補に選ばれる。昨年度には "Love that Dog" がカーネギー賞 Commended となった。8月に幼年読み物 "Granny Torrelli Makes Soup"(クリス・ラシュカ絵)を出版予定。

 

【参考】
◇シャロン・クリーチの公式サイト

◆シャロン・クリーチ作品リスト(やまねこ翻訳クラブ 資料室)

 

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『雲の上をふわふわと』(仮題)
アン・ファイン作

"Up on Cloud Nine" by Anne Fine
Doubleday 2002, 173pp. ISBN 038560372X(UK)

 その日の朝、イアンの親友ストールは救急病棟のベッドに寝かされていた。意識はない。法廷弁護士の父親は裁判所、デザイナーの母親は撮影でニカラグアに行っている。付き添っているのはイアンとイアンの母親だけ。多忙な両親を持つストールは、幼いころからイアンの家に預けられることが多かった。病室でイアンは、ストールと過ごした、決して退屈することのなかった日々の出来事を思い返していく。

 ストールは想像力豊かだった。次々と面白い遊びを思いつき幽霊話でイアンを怖がらせた。誰の前でも好き勝手にふるまい、青空の下に寝そべって幸福感に酔いしれた。でも時々、自分の背中に悪魔がいるといったり、高架橋から身を乗り出したりする。

 ストールにまつわる数々のエピソードが、病室内の出来事と並行してユーモラスに語られる。でもその笑いの合間に、感受性が鋭く現実世界との接点を失いかけたストールの危うい内面がのぞく。裕福だが両親にかまってもらえないストールと、悲しい過去を持つが愛情深い両親に恵まれ落ちついているイアン。読者は2人の生い立ちをたどりながら、ストールが病院に運ばれた本当の理由を、イアンと共に探ることになる。そこに明快な答えはないかもしれない。だが前向きなラストは、自分の存在価値を疑い不安定になりがちな年頃の子どもたちに、爽やかな感動を与えるだろう。

(三緒由紀)

【作】Anne Fine(アン・ファイン)

 1947年、英国レスターシャー生まれ。ウォーリック大学で歴史と政治学を学ぶ。今までに40作以上の作品を書いている。『ぎょろ目のジェラルド』(岡本浜江訳/講談社)と "Flour Babies" でカーネギー賞を2回受賞。英国で最も著名な児童文学の作家または画家が任ぜられる Children's Laureate を2001年から2年間務めた。イングランド北東部ダラム在住。

 

【参考】
◇アン・ファインの公式サイト

 

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『断崖』(仮題)
アラン・ギボンズ作

"The Edge"
by Alan Gibbons

Orion Children's Books 2002, 182pp. ISBN 1842550942(UK)

 「逃げるのよ、今すぐ、ここから」真夜中、ダニーは母さんの声で目を覚ました。3年間、ずっと地獄に耐えてきた。母さんの恋人クリスによる、異常な束縛、そして暴力。クリスのもとを逃れ、ふたりは母さんの故郷である海辺の町をめざす。母さんの過去すら認めようとしなかったクリスには、この場所がわかるはずはない。もう何も恐れなくていいんだ――そう思っていたダニーを迎えたのは、移民である実父から受け継いだ肌の色への偏見と、いじめという新たな脅威だった。

 家庭内暴力と人種差別によるいじめの問題を、緊迫感あふれる筆致で描く。暴力がテーマだが、実際の暴行シーンはほとんどなく、巧みな内面描写で読者の緊張を誘う心理サスペンス調の作品だ。短い章ごとに、各登場人物の視点で語られるという構成だが、物語の軸は決してずれることなく、一気に結末へと突き進む。

 ダニーの母親を所有物のように思い、執拗に行先を探るクリスの異様さ。ダニーの肌の色を嫌悪する、祖父とクラスメイトの偏狭さ。そして常に「断崖」に立ちながら、決して誇りを捨てないダニーのたくましさ。息もつかせぬ展開に、緊張のあまり時おりページを繰る手が止まる。でも先が知りたい。この葛藤こそが、本作の醍醐味といえる。

(森久里子)

【作】Alan Gibbons(アラン・ギボンズ)

 英国チェシャー生まれ。現在はリヴァプールで小学校の教師をしながら、子ども向けの作品を執筆している。2001年に "Shadow of the Minotaur" がカーネギー賞候補作となり、今回が2回目のノミネート。ほかの作品に "Chicken"、"Ganging Up"、『テリーの恋』(金原瑞人、田中亜希子訳/主婦と生活社)など多数。

 

【参考】
◇アラン・ギボンズの公式サイト

◆"Shadow of the Minotaur" レビュー(本誌2001年7月号書評編)

 

2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU

 

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★グリーナウェイ賞(画家対象)候補作
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『シロクマのアルベール』(仮題)
ニック・バターワース文/絵

"Albert Le Blanc" by Nick Butterworth

HarperCollins Publishers 2002, 32pp. ISBN 0007119704(UK)
(9月に "Albert the Bear" のタイトルで US 版が出版予定)

 表紙に描かれた、真っ白なクマの大きな背中。ふわふわで気持ちよさそう。でもよく見ると、なんだか寂しげな感じ。そう思いながらページをめくると、クマが正面を向いていた。その顔はなんとも悲しそう――どう見てもそう見えるのだけど……。

 アルベールはフランスからジョリーおもちゃ店にやってきたクマのぬいぐるみだ。店のおもちゃたちは、アルベールを見てびっくり。こんなにしょんぼりしたクマは見たことない! そこでみんなは彼を元気づけてあげようと、ショーを開くことにした。アルベールはとても困った。だって、悲しんでいるわけじゃなかったから。もともとこういう顔だったのだ。そんな彼の戸惑いをよそに、ショーはエスカレートしていって、とうとう大混乱に。そのとき、アルベールに思わぬハプニングが――。

 明るい色彩でおもちゃたちを細かく描いたこの本には、笑いがいっぱい詰まっている。最近、元気が不足気味な人は、これを読んで笑いとエネルギーの補給をどうぞ。

 ところで、おもちゃたちをよく見ると、あちこちに見覚えのある顔が……。そう、この本には絵本でおなじみのキャラクターがたくさん登場しているのだ。巻末にキャラクターたちの名前が載っているけれど、まずはそれを見ないで彼らを探してみると楽しいかも。また、表紙にも粋な仕掛けがなされている。ぜひ手にとってご覧あれ。

(蒲池由佳)

【文・絵】Nick Butterworth(ニック・バターワース/バトワースの表記もあり)

 1946年、ロンドン郊外に生まれる。印刷デザインなどの仕事をしたのち、グラフィック・デザイナーの道へ。絵本「パーシーとどうぶつたち」シリーズ(はやしまみ他訳/金の星社)が代表作。他に、『ジャスパーとまめのき』(ミック・インクペン絵/石沢泰子訳/ペンタン)など、絵本作家のインクペンとコンビを組んだ作品も数多い。

 

2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU

 

『キスをつかまえろ』(仮題)
デビッド・メリング文/絵

"The Kiss That Missed"
by David Melling
Hodder Children's Books 2002, 32pp. ISBN 0340797185 (UK)

 王さまはいつだって忙しい。ある夜、王子がベッドで絵本を読んでとさしだすが、王さまは廊下から「おやすみ」のキスをなげるだけ。そのキスが王子のほほにあたらず、ゆらゆらと窓の外へ出ていったから大変。王さまは家来の騎士にキスをつかまえるように命じた。騎士は馬にのり、キスを追う。森に入るとこわそうな獣たちが現れ、騎士、ピンチ! そこへ王さまのキスが飛んできて、獣たちにつぎつぎキスをして眠らせる。騎士がほっと一息ついていると、座っていた木がぐらぐらと動きだし、そこに現れたのは……。さて、騎士はキスを無事に持ち帰ることができるのか。

 忙しがってばかりで子どもとの時間をゆっくりとれないおとなへの風刺絵本かと思いきや、いえいえ、これはコミカルな楽しい絵本。ページをめくるたびに、ぽんぽんとテンポよくストーリーが展開し、それに合わせて色がきれいで大胆な構図の絵がつぎつぎに現れる。キスだけはマットな金色で粋に光っている。出てくる人も動物も(よだれをたらした腹ぺこオオカミさえ)、みんなおとぼけ顔でかわいい。また、騎士のパンツの柄や盾に描かれたライオンの表情など、細かい描きこみに作者は遊び心を発揮し、笑いどころはたくさん。適度に力のぬけたコミックタッチの絵で、気楽に読める1冊。

(よしいちよこ)

【文・絵】David Melling(デビッド・メリング)

 英国オックスフォード生まれ。彫刻家の父の影響を受ける。現在は妻と娘とともにオックスフォードシャーに住む。邦訳作品は、グリーナウェイ賞ロングリストに選ばれた『あのおとなあに?』(フランチェスカ・サイモン文/小川仁央訳/評論社)、しかけ絵本『ねるまであとなんぷん』(マイク・ヘインズ文/きたむらまさお訳/大日本絵画)。

 

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『いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる』
(仮題/中川千尋訳でフレーベル館より8月邦訳出版予定)
ローレン・チャイルド文/絵

"Who's Afraid of the Big Bad Book?"
by Lauren Child

Hodder Children's Books 2002, 30pp. ISBN 0340805544 (UK)

 前作『こわがりハーブ えほんのオオカミにきをつけて』からちょっと成長したハーブ。本好きなのは相変わらずだが、自分で本を読む楽しみを覚えたせいか、食事中も本を読み、食べこぼしで本を汚しても少しも気にしない。ある晩、久しぶりにおとぎ話を読みながら眠りについたら、3匹のクマの家で目が覚めた! びっくりして逃げ出すと、次々におとぎ話の主人公たちに出会う。大きな扉を開けたら、そこはお城の舞踏会会場。でも、女の人にヒゲが生えていたり、王子様や玉座が消えていたりとなんだかおかしい。よく考えると、どれも自分が絵本にしたいたずらの数々だった。元の世界に戻るため、シンデレラに妖精を呼んでもらうが、魔法の杖が見当たらない。そこへ、ハーブのいたずらに腹を立てたおとぎ話の登場人物たちが追いかけてきた!

 絵と一体化させた文字を躍らせるのが得意なチャイルドだが、本作品では、鏡文字はあるわ、上下が逆になっている文章はあるわで読みにくいことはなはだしい。だが、苦労してでも読みたくなるのが不思議。ハーブが逃げる手段に文字を使うとは(詳細は本をみてからのお楽しみ)お見事! コラージュ満載のいたずら描きのような絵に、ハーブが更にいたずら描きを加えているので、目を皿のようにしないと見落としてしまうかも。表紙をめくると一瞬落丁かと見間違える仕掛けにいたっては、参りましたというしかない。既成概念を次々と打ち破るチャイルドの今後の作品に期待したい。

(横山和江)

【文・絵】Lauren Child(ローレン・チャイルド)

 英国ウィルトシャーで育つ。2つのアート・スクールに在籍した後、家具造り、陶器のデザインなど様々な仕事を経験。その後、絵本の創作をはじめる。『あたし クラリス・ビーン』でグリーナウェイ賞 Highly Commended に選ばれ、『ぜったいたべないからね』(共に木坂涼訳/フレーベル館)では同賞を受賞し、グリーナウェイ賞ノミネートの常連になりつつある。

 

【参考】
◇ローレン・チャイルド作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室)

 

2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU

 

注目の本(邦訳絵本)

―― 愛されるだけだった子どもが、愛し始めるとき ――

 

『キスなんてごめんだよ!』表紙

『キスなんてごめんだよ!』
エマ・チチェスター・クラーク文/絵  まつかわまゆみ/訳
評論社 本体1,300円 2003.04 32ページ

"No More Kissing"
by Emma Chichester Clark
Anderson Press, 2001

 

 表紙で、“キスなんてごめんだよ!”というプラカードを掲げているのは、さるのモモ。モモは、家族や親せき、近所のみんなからいつもキスされることに、この頃うんざりしている。どうしてみんなキスするのか不思議でたまらないのだ。けれども、そういうモモの気持ちなどおかまいなしに、みんなはことあるごとにキスをする。そんなモモは、もうすぐお兄ちゃんになる。ママに赤ちゃんが生まれるのだ。赤ちゃんは誰よりもたくさんキスされるから、モモは自分がもう赤ちゃんでないことに少しホッとしてはいる。「もうキスしないで」というモモの願いは、かなうのだろうか。

 ストレートな愛情表現であるキスは、モモには飽き飽きしてしまうほどありふれている。赤ちゃんの頃から、キスを浴びるようにして育ってきたモモの心の器は、もう愛情でいっぱいだ。そのあふれそうになった器を、今、モモは、自分で傾け、だれかに注ごうとしている。だけど、そのことに自分ではまだ気づいていない。そういうモモを家族は優しいまなざしで見つめている。

 どのページを見てもモモのまわりには、いつもたくさんの家族や親せき、ご近所さんたちがいる。それは、人間の子どもが、大勢の人にあたたかく見守られながら成長していく過程を見るようだ。笑いかけられたり、「大きくなったね」と頭をなでられたりと、日々くり返される小さな出来事の中で、子どもの心の器には愛情がどんどん注がれ、やがて満たされていくのだろう。

 楽園を思わせるような色あざやかな風景が、画面いっぱいに描かれている。あちらこちらでかわされるキスのひとつひとつをじっくり楽しんでいると、なんだか自分の器までもが満たされていくようだ。

(鈴木明美)

 

【文・絵】エマ・チチェスター・クラーク(Emma Chichester Clark)

 1955年、ロンドン生まれ。英国の王立美術大学で、クエンティン・ブレイクに学ぶ。"New Scientist" などの雑誌のイラストや児童書の挿絵も数多く手がけ、1988年、英国の絵本作家新人賞ともいうべきマザーグース賞を受賞。1998年には、『だいすきよ、ブルーカンガルー!』(まつかわまゆみ訳/評論社)がグリーナウェイ賞候補となる。

【訳】まつかわまゆみ

 『いつまでもすきでいてくれる?』(マーガレット・P・ブリッジズ文/メリッサ・スウィート絵/評論社)、『コロちゃんのピクニック』(エリック・ヒル作/評論社)など、多数の絵本を翻訳。

 

【参考】
◆エマ・チチェスター・クラーク インタビュー
(The British Library: Magic Pencil -- Children's Book Illustration Today)

 

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注目の本(邦訳読み物)

―― 妖精少女を見においで――300年のタイムスリップ ――

 

 『チェンジリング・チャイルド』表紙

『チェンジリング・チャイルド』
ジュリー・ハーン著  海後礼子/訳
ソニー・マガジンズ 本体2,200円 2003.04 389ページ

"Follow Me Down"
by Julie Hearn 
Oxford University Press, 2003

 

 主人公トムは12歳。夏休みを母親と一緒に、ロンドンにある祖母の家で過ごすことになった。乳癌を患った母親が、病気を機に祖母との長年の確執を修復したいと願ったからだ。トムにとっては気乗りのしなかったロンドン滞在だが、祖母の家にある地下室が、彼の夏を変えた……。

「助けてほしいの」地下室から、か細い声が聞こえてくる。好奇心にかられたトムは地下室へおりていった。すると、あるはずもない“溝”が目の前に現れ、声はその向こうから聞こえた。トムは“溝”を飛び越え、声の主、アストラと対面する。肌はすけるように白く、歯は1本もない。身長わずか60センチ足らず。彼女は見せ物小屋の「妖精の取り替え子」、チェンジリング・チャイルドだった。

 どうやら“溝”が時間の境界となっているらしい。トムは、18世紀のロンドンに飛び込んだのだ。当時、「怪物(モンスター)」と呼ばれた異形者たちの見せ物小屋が熱狂的な人気を呼んでいた。トムが出会ったアストラも、そのうちのひとり。アストラがトムに助けを求めたのは、仲間の遺体を守るためだ。異形者を解剖したいともくろむ解剖医フリント博士が、泥棒を雇い遺体を狙っていた。仲間が墓から掘り起こされ、切り刻まれるなど、アストラにはがまんできなかった。

 蒸し暑いロンドンの空気が、物語にたちこめている。文章から、町の音や匂いまでたちのぼってくる。怪物たちを助けようと、タイムスリップを繰り返しながら、現代と18世紀のあいだを奔走するトムの様子には、読んでいるだけで、汗がでてきそうだ。

 それにしても、登場する怪物たちのユニークなこと! 小さいアストラは誰よりも大食漢。マラキ・ツイストは体中の関節がやわらかい軟体男。エンジェルは全身毛だらけでゴリラのような女。彼らは、何をするにも一生懸命で、微笑ましい。

 物語は現代と18世紀が交互に展開していく。現代では、母親と祖母の関係が病気を軸に進行し、18世紀では遺体泥棒との攻防がくり広げられる。不思議なことに、読みすすめるうち、300年のへだたりに橋がかかったようなつながりがみえてくる。それがちょっとうれしくて、タイムスリップも悪くないなと、ページを閉じた。

(林さかな)

 

【作】ジュリー・ハーン(Julie Hearn)

 1958年、テムズ川沿いの小さな街に生まれる。フリーランスのライター、雑誌編集者や新聞のコラムニストを経て、娘が生まれたのを機に大学に入学。作家フィリップ・プルマンに創作を学ぶ。本作はデビュー作。現在は執筆に専念している。

【訳】海後礼子(かいご れいこ)

 1972年、東京生まれ。国際基督教大学卒。成城大学大学院にて西洋美術史を学ぶ。つくば市在住。翻訳家。

 

2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU

 

 

子どもに語る 第5回

 

―― 南国の夜に灯すおはなしのろうそく ――

 

 私が参加する「マニラ語り手たちの会」は、1987年からフィリピンの首都マニラで活動している。毎月1回、金曜日の夜7時、個人のお宅を会場に、おはなしのろうそくを灯してきた。日本人が多く住む地域を巡回し、春夏の休みを除く年10回。この15年で開催回数は150回を越えた。最初のころ聞きにきてくれた子どもたちは、今はもう大学生や社会人になった。

 私がこの会に出会ったのは来比1年目の1989年、第15回の時で、私の児童書好きを知った友人が、「子どものための語りの会があるよ。おもしろいからぜひおいで」と誘ってくれたからだ。その夜、椰子の木やブーゲンビリヤの繁る住宅街にある友人宅を訪ねると、大勢の日本人の子どもや大人が集まっていた。やがてろうそくに灯がともされ、お話が始まる。日本の昔話、フィリピンの民話、グリム童話。どの語り手もすごく上手で、子どもたちは熱心に聞いていた。部屋は不思議な雰囲気に包まれ、私はすっかり魅了された。

こちらの愛蔵版には、「おいしいおかゆ」が新訳で収録されています。(*)
『エパミナンダス 愛蔵版おはなしのろうそく1』表紙

 その後も何度か通ううち、子どもの頃からお話や朗読が好きだった私は、自然に語ってみたいと思うようになった。そこで一時帰国した時に、東京子ども図書館から「おはなしのろうそく」(現在24巻まで刊行)や「たのしいお話」シリーズ(松岡享子著)を取り寄せ、「お話のリスト」 (「たのしいお話」シリーズ1/東京子ども図書館編)にある本を図書館で探した。今でもよく覚えているが、デビューは第20回の時で、「おいしいおかゆ」(「おはなしのろうそく1」/グリム童話/石井桃子他再話)だった。短い単純なお話なのに、子どもたちがとてもおもしろがってくれて感激した。子どもたちのキラキラした瞳に元気をもらった。

『あたまをつかった小さなおばあさん』表紙 聞き手は、おもに幼児から小学生の子どもたちとお母さんで、多いときには50名ぐらい集まる。会のメンバーは常時5〜8名。みな独学で、「お話をきちんと覚えて、素直に語る」ことだけが約束事だろうか。異動の多い在留邦人社会のことだから、常にメンバーの帰国や転勤が悩みの種で、一度に3人も帰国してしまった時には、泣きたくなった。でも不思議とまた何処からかお話好きの方が現われて、バトンをつないできた。当地を離れた後、日本や他の国でお話を続けている方も多い。また語り手は大人だけではない。語りたい子どもにも門戸を開いている。小学生の時に始め、中学生や高校生になっても続けてくれた頼もしい若い仲間も何人かいた。

  1回のプログラムはお話が5〜7つぐらい。原則的には素話だけで、読み聞かせはしていない。各自好きなお話を選んでいる。プログラムは、毎月作成係を決めて、語り手が話の題目を自己申告。係の人は、軽いお話を前半に、日本の話と外国の話を交互になどと考えて、プログラムを作る。日本の四季に合わせたお話や、フィリピンの民話(『パパイヤの伝説』/フィリピン民話の会/勁草書房)も意識的に取り入れるようにしている。プログラムは毎回100枚以上印刷し、スクールバスのバス停で配布したり、日本人学校などに掲示してもらったりしている。プログラムの配布や会場提供に、多くの方が協力して下さり、活動を支えてくれている。

『チム・ラビットのぼうけん』表紙 回を重ねていくうちに、自分に向くお話がだんだん分かってきた。私の場合、日本の昔話よりも西洋のお話の方が、うまが合う。アリソン・アトリーの『チム・ラビットのぼうけん』(石井桃子訳/童心社)、『あたまをつかった小さなおばあさん』(ホープ・ニューウェル作/松岡享子訳/福音館書店)、アンデルセン童話など。「ファージョン作品集(全7巻)」(エリナー・ファージョン作/石井桃子訳/岩波書店)は、特に小学校中学年以上の女の子が喜んでくれる。フィリピンのピナツボ火山が噴火した頃、同作品集の3巻『ムギと王さま』から、「モモの木をたすけた女の子」を語った。イタリアの火山噴火のお話だが、フィリピンと同じカトリックが背景にあることも共感を呼んだのか、聞き手との一体感を味わうことができた。

 

『ムギと王さま―本の小べや1』表紙 お話の選び方や話し方には、語り手の個性がはっきりと現われる。関西弁で語ってくれる人、味わい深い日本の昔話を語る人、東欧やアジアのめずらしいお話(『子どもに聞かせる世界の民話』/矢崎源九郎編/実業之日本社)をしてくれる人、滑稽なお話が得意な人、立原えりかの詩を語る人、新しい創作童話を見つけてくる人などなど。そんなお話を聞きながら、聞き手の心は遠い国へと旅をする。南国の暖かな闇の中から、マッチ売りの少女の立つ雪の降る北欧の街角へ、やまんばから逃げる小坊主と一緒に日本の山の中へ、ロシアの森やアフガニスタンの洞穴へ。そんなお話の世界への旅には、私たちの心を解放してくれる、強い力があるように感じる。スクリーンがあるわけではない。耳で聞いただけのお話が、こんなに豊かな世界を見せてくれるとは。そんなお話の楽しさを、ひとりでも多くの子どもたちに知ってほしい。それが私たちの願いだ。たくましい想像力をはぐくむことは、子どもたちに生きる力を与えてくれる。人を思いやる心を培ってくれる。お話にはそんな力があると信じている。

(大塚道子)

(*)『愛蔵版おはなしのろうそく1 エパミナンダス』(東京子ども図書館編)
 収録されている「おいしいおかゆ」は、佐々梨代子、野村ひろし訳(『子どもに語るグリムの昔話』こぐま社より)。

 冊子版「おはなしのろうそく1」のほうを希望する人は東京子ども図書館、または児童書専門店などで購入してください。

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 今回の原稿を書くに当たり、会の仲間に、語りの会に対するお子さんの感想を尋ねてみた。するとお嬢さんご本人から嬉しいメールが届いたので、諒解を得て、ここにご紹介したい。感想を寄せてくださった岡本ひかるさんは、幼稚園から高校までをマニラで過ごし、現在は米国の大学で勉強している。

 アメリカの大学へ通うようになってマニラを離れてから、語りの会のことはよく思い出します。語りの会は私の子ども時代の大事な思い出です。

 初めのうちは、語りに行くのはいつも不思議な気分でした。当時はまだほとんどの日本人の子は日本人学校に通っていたので、ひとりインターナショナル・スクールに行っていた私にはあまり日本人のお友達がいませんでした。日本語を喋ることも聞くことも家の中だけだったので、ひと月に1回、ござの上で日本語を聞くのがとても新鮮でした。もともと絵本やお話が好きな方だったので、語りで好きな話を聞いたら後で読んだりして、おかげで随分本を読むようになったと思います。学校では先生が本を読んでくださることもありましたが、私は語り手がお話を覚えて語る「語りの会」の方が好きでした。語り手の方が時間をかけて、人物や内容を考えてそれぞれの「声」を作っていて、それが普通の読み聞かせよりもっとお話を面白くしたのだと思います。同じお話でも、語り手によって全く違うものになるので毎月行っても飽きませんでした。

 聞き手としての語りも面白かったのですが、母が語り手だったこともあり、語り手になることに興味を持ち始めました。母と小さい時に「おんどりとめんどり」(*)をやったのはよく覚えています。普段英語を喋ることの多い私にとって日本語でお話を覚えるのはとても良い事だったと思います。母に何度も発音を直されたりしましたが、当日には言葉が自然に出るようになりました。家族と話す時はちょっとした言語の間違いも許されますが、他人の前で話す時はやはり気をつけなければいけません。聞き手だけでなく語り手として語りの会に関わるようになってからは、お話の面白さだけでなく、日本語の美しさを認識したような気がします。

 海外に住むとどうしても日本語や日本の習慣を忘れてしまいそうになりますが、マニラに来る子ども達にとって語りの会がこれからも楽しい、どこか懐かしい場所であることを願っています。

― 岡本ひかる ―

(*)『赤い鳥 一年生』(赤い鳥の会・編/小峰書店)

 

2003年ボストングローブ・ホーンブック賞発表   "Ruby Holler"   "Up on Cloud Nine"   "The Edge"   "Albert Le Blanc"   "The Kiss That Missed"   "Who's Afraid of the Big Bad Book?"   『キスなんてごめんだよ!』   『チェンジリング・チャイルド』   子どもに語る   MENU


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